建設仮勘定とは
建設仮勘定とは、有形固定資産で事業の用に供するものを建設した場合における支出及び当該建設の目的のために充当した材料をいう。
設備の建設のために支出した手付金若しくは前渡金又は設備の建設のために取得した機械等で保管中のものは、建設仮勘定に属するものとする。
建設又はその他の目的に当てられる資材で、取得の際に建設に充てられるものとその他の目的に当てられるものとの区分が困難なものは、貯蔵品に属するものとすることができる。
建設又はその他の目的に当てられる資材の購入のための前渡金で、その資材を建設に充てられるものとその他の目的に充てるものとに区分することが困難である場合には、当該前渡金は前渡金に属するものとすることができる。
建設仮勘定は、建設目的ごとに区分しないで一括して掲記するものとする。ただし、長期にわたる巨額の資産の建設については、建設目的ごとに掲記できるものとする。
建設仮勘定の名称を用いないで、建設前渡金、その他の名称を付した科目をもって掲記することができるものとする。
参考:財務諸費用等規則第22条第8号、財務諸表等規則ガイドライン22-8-1〜22-8-5
2 仕訳例
(1) 建設仮勘定の発生
@工場を新設する契約をし、手付金として20,000,000円を当座預金から支払った。
|
借方 |
貸方 |
勘定科目 |
金額 |
勘定科目 |
金額 |
建設仮勘定 |
20,000,000 |
当座預金 |
20,000,000 |
|
A上記工場の設計・管理料2,100,000円(内消費税100,000円)、敷地舗装工事21,000,000円(内消費税1,000,000円)を当座預金から支払った。
|
借方 |
貸方 |
勘定科目 |
金額 |
勘定科目 |
金額 |
建設仮勘定 |
21,000,000 |
当座預金 |
21,100,000 |
仮払消費税等 |
1,100,000 |
|
|
|
(2) 建設仮勘定の振替
かねてから建設をしていた工場が完成し、引渡しを受けた。
その内容は、建物150,000,000円、クレーン設備15,000,000、敷地舗装工事20,000,000円である。
|
借方 |
貸方 |
勘定科目 |
金額 |
勘定科目 |
金額 |
建物 |
150,000,000 |
建設仮勘定 |
185,000,000 |
構築物 |
20,000,000 |
|
|
機械装置 |
15,000,000 |
|
|
|
INDEX
■仕訳処理目次
■有形固定資産
■建物
■構築物
■機械及び装置
■車輌運搬具
■工具器具及び備品
■土地
■建設仮勘定
■△減価償却累計額
■資本的支出と修繕費の判定
|
|