1 小口現金制度とは
日常の少額の支払いにあてるため、小口現金の勘定を設けて処理する方法がある。これを小口現金制度といい、単純前渡法、定額資金前渡法などの方法があるが、定額資金前渡法が一般的に多く採用されている。
○単純前渡法とは、必要に応じて必要な資金を補充する方法。
○定額資金前渡法とは、一定期間の必要額を見積り、これに相当する一定額を前渡し、その後週単位・月単位等でその期間の支払いを報告させ、支払い額と同額を補充していく方法。
2 仕訳例(本設例は定額資金前渡法による処理を示している。)
(1) 資金の前渡し
定額資金前渡制度を採用し、小払担当に500,000円の小切手を振り出して渡した。
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借方 |
貸方 |
勘定科目 |
金額 |
勘定科目 |
金額 |
小口現金 |
500,000 |
当座預金 |
500,000 |
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(2) 小口現金の支払報告
小払担当から次の次の支払報告があったので、支払額36,750円の小切手を振り出して小払担当に渡した。
(支払報告)
通信費10,500円(内消費税500円)、交通費5,250円(内消費税250円)、水道光熱費21,000円(内消費税1,000円)、合計36,750円(内消費税1,750円)
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借方 |
貸方 |
勘定科目 |
金額 |
勘定科目 |
金額 |
通信費 |
10,000 |
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交通費 |
5,000 |
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水道光熱費 |
20,000 |
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仮払消費税等 |
1,750 |
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小口現金 |
36,750 |
小口現金 |
36,750 |
当座預金 |
36,750 |
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INDEX
■仕訳処理目次
■現金
■現金の受入・払出
■通貨代用証券の受入・換金
■外国通貨の受入・払出・期末評価
■内容が不明の現金
■現金の過不足処理
■現金の盗難
■小口現金制度
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