1 子会社株式とは
子会社株式とは株式の所有者からみて、当該会社の議決権の50%超を所有し、当該会社の意思決定機関(株主総会その他これに準ずる機関をいう。)を支配している会社及び議決権の所有が50%以下であっても、役員の派遣や資金面など緊密な関係にあって、当該会社を実質的に支配している関係にある会社の株式をいう。
2 子会社株式の会計処理
子会社株式は、取得原価をもって貸借対照表価額とする。
時価が著しく下落した場合の処理
@ 時価が著しく下落したときは、回復する見込があると認められる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損失として処理しなければならない。
A 市場価格のない株式については、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したときは、相当の減額をなし、評価差額は当期の損失として処理しなければならない。
B 上記の場合には、当該時価及び実質価額を翌期首の取得原価とする。
参考:財務諸表等規則第8条、金融商品に関する会計基準第17項、第20項〜第23項
3 仕訳例
(1) 取得時
A社の発行済株式の100%(40,000株)を取得し子会社とした。株式の取得価額は20,000,000円(単価500円)で、代金は小切手を振出して支払った。
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借方 |
貸方 |
勘定科目 |
金額 |
勘定科目 |
金額 |
子会社株式 |
20,000,000 |
当座預金 |
20,000,000 |
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(2) 時価が著しく下落した場合の期末評価
@市場価格のある場合
上記(1)で取得した子会社株式の時価は1株当たり200円であり、当分回復する見込がない。
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借方 |
貸方 |
勘定科目 |
金額 |
勘定科目 |
金額 |
子会社株式評価損 |
12,000,000 |
子会社株式 |
12,000,000 |
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A市場価額がない場合
上記(1)で取得した子会社は業績不振により資産状態が悪化し、1株当たりり純資産額が200円となり当分の間回復する見込がない。
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借方 |
貸方 |
勘定科目 |
金額 |
勘定科目 |
金額 |
子会社株式評価損 |
12,000,000 |
子会社株式 |
12,000,000 |
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INDEX
■仕訳処理目次
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■投資有価証券
■子会社株式
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■長期前払費用
■破産更生債権
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■△貸倒引当金
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