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予定取引が資産の取得である場合

仕訳例

A社(3月決算)は01年4月に予定されている原材料のドル建て輸入に関して円安によるコスト増加を懸念して、01年1月末日にこの取引をヘッジするための為替予約を行った。

この輸入取引は実行される可能性が極めて高いものであり、ヘッジ会計の要件も満たしている。

取引量、価格の予想に基づいて、代金決算の予想時期である5月末日を決済期日とする為替予約を10百万ドル行い、予約レートは1ドル110円であった。その後の直物相場の推移は次の通りである。4月30日に予想と同額の10百万ドルの購入取引が実行され、5月31日に為替予約と輸入代金が決済された。

決算日(3月31日)107円、取引実行日(4月30日)112円、決済期日(5月31日)114円、なお、単純化のため、先物レートは直物レートと同一であったものとしている。

仕訳(単位百万円)

(1) 為替予約締結日(1月31日)

仕訳なし

 

(2) 期末日(3月31日)

 

借方

貸方

勘定科目

金額

勘定科目

金額

繰越ヘッジ損失

30

為替予約

30

 

(3) 取引実行日(4月30日)

@ 仕入取引の計上(取引日レート)単位百万円

 

借方

貸方

勘定科目

金額

勘定科目

金額

原材料

1,120

買掛金

1,120

 

A 為替予約の時価評価単位百万円

 

借方

貸方

勘定科目

金額

勘定科目

金額

為替予約

50

繰越ヘッジ損失

30

 

 

繰越ヘッジ利益

20

 

B ヘッジ損益(累積額)の取得資産への振替単位百万円

 

借方

貸方

勘定科目

金額

勘定科目

金額

繰越ヘッジ利益

50

原材料

50

 

(4) 決済期日(5月31日)

@ 為替予約決済

 

借方

貸方

勘定科目

金額

勘定科目

金額

現金預金

40

為替予約

20

 

 

為替差益

20

 

@ 買掛金の決済

 

借方

貸方

勘定科目

金額

勘定科目

金額

買掛金

1,120

現金預金

1,140

為替差損

20

 

 

 

参考:金融商品に関する実務指針より

 


INDEX

仕訳処理目次

評価・換算差額等

その他有価証券評価差額金

繰越ヘッジ損益

その他有価証券の価格変動リスクヘッジ

予定取引実行時の処理(予定取引が資産の取得である場合)

予定取引が利付資産の発生である場合のヘッジの処理方法

通貨オプションによる予定取引のヘッジ

包括ヘッジにおけるヘッジ手段に係る損益の配分

金利スワップによるヘッジ会計の適用

ヘッジ会計終了時点における損失の見積り

土地再評価差額金

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