仕訳例
A社(3月決算)は、01年2月1日に、
その他有価証券として保有している債券15銘柄(帳簿価額合計12,000)の相場変動をヘッジするため、債券先物120単位(1単位あたり100)の売建取引を行った。01年3月1日に、債券のうち一銘柄(帳簿価額1,800)を1,850で売却した。
債券及び債券先物相場の時価の推移は次の通りである。
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債券先物の時価 |
保有債券全体の時価 |
売却債権の時価 |
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単価 |
合計額 |
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01年2月1日 |
99.20 |
11,904 |
11,900 |
1,792 |
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01年3月1日 |
100.70 |
12,084 |
12,100 |
1,820 |
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時価変動幅 |
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180 |
200 |
28 |
仕訳(単位百万円)
(1) 01年3月1日
@ ヘッジ手段の評価差額の繰延処理
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借方 |
貸方 |
勘定科目 |
金額 |
勘定科目 |
金額 |
繰越ヘッジ損失 |
180 |
債券先物 |
180 |
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A 債券売却時
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借方 |
貸方 |
勘定科目 |
金額 |
勘定科目 |
金額 |
当座預金 |
1,850 |
その他有価証券 |
1,800 |
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有価証券売却益 |
50 |
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B 売却した債権への繰越ヘッジ損失の配分(ヘッジ取引終了時の帳簿価額を基礎とする場合)
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借方 |
貸方 |
勘定科目 |
金額 |
勘定科目 |
金額 |
投資有価証券売却益 |
27 |
繰越ヘッジ損失 |
27 |
180×1,820÷12,100=27 |
参考:金融商品に関する実務指針より
INDEX
■仕訳処理目次
■評価・換算差額等
■その他有価証券評価差額金
■繰越ヘッジ損益
■その他有価証券の価格変動リスクヘッジ
■予定取引実行時の処理(予定取引が資産の取得である場合)
■予定取引が利付資産の発生である場合のヘッジの処理方法
■通貨オプションによる予定取引のヘッジ
■包括ヘッジにおけるヘッジ手段に係る損益の配分
■金利スワップによるヘッジ会計の適用
■ヘッジ会計終了時点における損失の見積り
■土地再評価差額金
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